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クォーツ時計に食らいついたGS 61グランドセイコースペシャルとは

2016.06.28

グランドセイコーは1960年に誕生し、純国産でありながらスイス時計にならぶ性能を有しており、国際的な評価が高く非常にファンの多いモデルです。

 

その中でも61グランドセイコースペシャルは1970年12月に発売されたモデルで、当時のグランドセイコー規格よりもさらに厳しい精度基準を課されたグランドセイコースペシャル。

当時グランドセイコーV.F.Aというおそらく機械式時計の中でも歴代最高峰のモデルがありましたが、それに次ぐ精度を持っておりV.F.Aには手が届かないがノーマルのグランドセイコーよりは上位のモデルが欲しい、という要望に応えた商品でした。

自動巻・10振動の61グランドセイコーをさらに入念に仕上げ、姿勢差や外部からの影響などに対しても強くさらに安定した高精度を実現することができるようになり、当時は精度・デザインともにセイコーの中でも最上位の位置づけの高級腕時計として発売されました。文字板にある「SPECIAL」の文字がそのヒストリーを語っています。

また、当時クォーツ時計アストロンが出たばかりの事もあり、機械式時計は軒並みその煽りを受けていました。

このグランドセイコースペシャルは自社が作りだした「クォーツショック」に負けないようあくまで機械式時計のまま限界まで精度を高めようといった気もあったようです。

自社最高峰のブランドが自社製品に負けていては意味がないということで生み出されたモデルということですね。

現在のようにクォーツと機械式の区別がなく精度によって時計の良さが決まる時代でしたから、機械式でクォーツに追いつこうとしていた最後のモデルでもあるかもしれません。

現代の方針を変えてしまった機械式時計よりもよっぽど時計としての機能を追求していたものなので、もしかしたら今の機械式時計にも精度でまさっているかもしれません。

 

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