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SEIKO (セイコー) 腕時計の歴史 セイコー初の自社開発モデル「マーベル」の魅力

2016.06.02

セイコーは140年あまりの長い歴史の中で様々な時計を製造しています。

ただし、腕時計というものに限っては1930年代頃から手掛けていたようです。

 

当時のセイコーの社内事情は複雑で、主に第二精工舎諏訪工場というところが開発を行っていました。後にセイコーという名称に変わったことによって現代までSEIKOブランドが残されることとなりますが、ここで初期に開発されたモデルの一つが「MARVEL マーベル」というものになります。

 

1950年代前半、国産腕時計として市場を先導していた「セイコースーパー」。

そのスーパーのムーブメントを徹底的に再検討。精度の追求、生産性と整備性の向上を目標としてつくられたのがこのマーベルでした。

まさにマーベラスな精度と機能を持っており、通商産業省主催による「国産時計品質比較審査」では1位から9位までを独占するという快挙を成し遂げたことでも知られる時計です。

 

当時はスイスの時計がかなり台頭していたこともあり、日本の時計ブランドというのはほとんどが厳しい立場にさらされていました。

SEIKO腕時計史初期に製造されたマーベルがスイス時計にも匹敵する精度を持っていたこともあり、スイス時計に対抗するために作られたかのように思われていますが、実際には理想の時計を追求して作られているものでした。

セイコー側は、スイスなどの海外時計に対する対抗心からではなく(もちろん仮想敵としては認識されていたのですが)、ただ純粋に時計の理想象を追求し設計した結果がこのマーベルだったのです。

 

シンプルな機能と使い勝手、実用の範囲内できっちりと時間が合う精度、当時になかった大型で視認性の高い文字盤など、SEIKOモデルの原点としてマーベルは高い評価を得ていました。

とにかく利用している人が、時間を確実に判断できること、時計が止まることがなく、継続して動き続けることだけに焦点を当てたモデルとなっており、そのために必要な機能だけが研鑽され搭載されているモデルなのです。

 

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