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世界のプロフェッショナルが愛用したセイコーダイバーズウォッチ
2016.09.05
セイコー(SEIKO)のダイバーズウォッチは、世界のプロフェッショナルたちに愛用される魅力がある時計ですね。
有名なセカンドダイバー植村モデル
ダイバーズウォッチは、そもそも潜水用に使われることを想定しているため通常の時計より耐水性と耐衝撃性に優れています。
ですので、基本的に通常の腕時計よりも、かなりの手間をかけて製造されています。
こういったダイバーズウォッチもたくさんの歴史と特許の取得を経てデザイン、制作されていたようです。
防水時計の歴史について見ていってみましょう。
まず、商業的にも性能的にも成功を収めたのが1920年代に作られ始めたROLEX社のオイスターケースですね。
世界初の裏蓋ねじ込み式ケースで、特許が切れた今でも様々な時計メーカーがこのケースを模倣して製造しています。
これが非常に丈夫であり、時計の防水性を飛躍的に高めてくれました。
実はこのオイスターケースの前にROLEXは防水ケースを作っていますがあまり知られていません。
なぜなら単にケースを二重にするといったもので、防水性も芳しくない上に手巻きであったため、ゼンマイが切れる度にケースから外して巻いてやらないといけないというものでした。
そういった失敗もあり、オイスターケースの評価が高くなっていったのでしょう。
戦時下の1930年代には軍用時計としても供給され、防水に優れた時計として定着していきました。ここからミリタリーウォッチの流れを継承していくことになります。パネライのラジオミールなどが有名ですね。
ちなみにオメガのシーマスターも二次大戦でミリタリーウォッチを製造した経験から生まれたようです。
そういった流れでダイバーズウォッチという概念が1950年代にスイスで形成されたことが分かりますね。
セイコー(SEIKO)のダイバーズウォッチもこの流れを受けて作られています。
1965年、ダイバーズウォッチが一般的になり始めた頃。SEIKOは自社初のダイバーズウォッチを販売します。
これがかの有名な「ファーストダイバー」ですね。ダイバーズとして150m防水ケースを採用し、夜光塗料や大型の針などダイバーズウォッチとしての基本的な機能を通常の時計に付け加え発売しました。
堅牢性や防水性の高さから、ダイバーズウォッチとしてはもちろんアドベンチャーウォッチとしても重宝されました。
有名な話では南極観測隊にも多くが寄贈され支給されたことですね。
1968年にはこのファーストダイバーから得た経験を活かしたセカンドダイバーが発売されています。
大型のクッションケースに隆々としたリューズガード、斜めから取り付けられたリューズなど、防水性よりも衝撃吸収性などの要素が強化されたように窺えますね。
おそらくSEIKOのダイバーズウォッチでも一番有名なのがこのセカンドダイバーです。
日本人初のエベレスト登頂で有名な植村直己氏が着用していた、開発に携わったなどの様々な逸話が残されているからでしょうか。
ちなみに、日本ではあまり有名ではありませんが、クラシックサーフィンの神様「エディ・アイカウ」も使用していたようです。
ハワイマウイ島出身のプロサーファーで、先住ハワイ人のエディ・アイカウはサーファーという立場から必然的に様々なダイバーズウォッチを所有していたようで、その中にSEIKOのセカンドダイバーもあったとのことです。
SEIKOファンの多いヨーロッパや北米ではエディのエピソードの方が有名なようですね。
これらの「ファーストダイバー」「セカンドダイバー」は最近になって何度か復刻されています。
SEIKOがヴィンテージダイバー人気をよく理解している故でしょうね。
忠実な復刻品は質感も高く、風防などもサファイアガラスになっていたり、ムーブも現代のものになっていたりとさらに信頼性を高めてきています。
ヴィンテージ時計はデザインも良いしほしいけど、防水性がなくなっていたりパーツの供給や保証がないからちょっと維持する自信が無い方にもピッタリです。
こういったダイバーズウォッチはダイバーやサーファーが活用しても役立てられることはもちろんですが、他にはない大型のケースや派手で視認性の高い文字盤、そして何よりも防水性や堅牢性の高さといった武骨さが人気が高い理由ですね。
安心して普段使いが出来、デザインに現れる機能性の高さがウケているのでしょう。
世界のプロフェッショナルたちにも愛用されている、セイコー(SEIKO)のダイバーズウォッチは同時にたくさんのマニアがいることでも有名です。
かくいう私もそんなマニアの一人でして、SEIKOダイバーだけでも結構な数のコレクションを所有しています。
SEIKOダイバーズウォッチの魅力はここには書ききれませんのでまた別のコラムにて語らせていただくことにします。