初代グランドセイコー
2016.06.27
セイコーは日本を代表する時計メーカーであり、日本に限らず世界中で広く知られ愛される最高峰の実用時計を作り続けています。そのセイコーを語る上で外せないのが、グランドセイコーの存在です。
大人になってしっかりした腕時計を持ちたいと思った時、時計マニアが至高の時計を手に入れたい時などどんな時にもまず選択肢に入ってくる高級時計ですね。
初代グランドセイコーが誕生したのは1960年の事でした。
セイコー社製の時計が段々と評価を得られるようになり、庶民の時計として市民権を持ち始めた頃だったのですが、やはり時計会社としてはフラッグシップモデル、まさに「これがウチで一番スゴイやつです」と言えるモデルが必要とされました。
そこで、当時主力モデルだったマーベルを改良し、クラウンにとして発売。さらにそのクラウンを改良し出来たのがグランドセイコーファーストというわけです。
後のセイコースタイルという直線と角で出来たスタイルが確立する前でしたので、50年代頃の丸く温かいイメージを継承しております。ある意味現代人から見ればグランドセイコーらしさはないかもしれません。
ですが、このグランドセイコーファーストこそが、今でも世界に誇れる世界最高水準の腕時計「グランドセイコー」の初代だったというわけです。
このファーストにも一定の根強いマニア達がおり、細かい年式による仕様の違いなども解明されています。
よく言われるのは筆記体のグランドセイコーのロゴですね。
初期のものは非常に手間がかかっており、なんと文字盤に彫刻されています。あとから貼り付けるものに変わっているのをみるところ、手間が余りにもかかりすぎたのでしょう。
通常のラインの製品とは一線を画す高級時計にしたかったのがヒシヒシと伝わってきます。
グランドセイコーは進化し続ける最高峰の実用時計とも言われますが、その美しさ、見やすさ、正確さは日本人らしい機能美を追求し続ける結果とも言えます。
もちろんそれ以前のベースとなった「クラウン」や「マーベル」にも50年代らしい曲線美のデザイン的な良さがありました。
ですが、現代に続く「SEIKOらしさ」というのはこのグランドセイコーファースト以前と以降で全く違ったものになっているのではないでしょうか。
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